HolyLight DailySight マウイ島の谷あいにある小さな教会に入ったときのこと。 礼拝堂の片隅に「HOLY WATER」と書かれたタンクを見つけ、 少しの間、息が止まりました。そこにあるのは「聖なる水」。 少し経って「ああ…洗礼の時に使う聖水を入れるのか」と 結局、大して珍しいものを見つけたのではないことに気づいたのですが、 こんなひっそりとした日常で「聖なる」という意味の言葉が使われていて、 当たり前のように「そこにある」ことが、頭に引っかかり続けていました。 また沖縄では「聖地」とよばれる場所をいくつもおとずれ、 その特別な空気感や、光の手触りのようなものに魅了されてきました。 これらの場所は確かに自分が「聖なる」場所にいることを感じさせてくれます。 しかし、いつからかそれは特別な場所だけではなく、 なんでもない日常の中にも存在しているかもしれないと、 自然に考えるようになりました。 マウイでの体験が影響しているのかもしれません。 市場の片隅や人が少なくなったビーチなど、 日常的な光景にレンズを向けているうち、 その気持ちは確信に変化していったのです。 いつもの光景の中にある、神聖な光に照らされたような一瞬 ハワイでも沖縄でも近所のショッピングセンターでも、 それを感じていられたら、自分の生きている世の中が、 今までよりちょっとはマシな世界に見えてくるような気がします。 また、そんな気分を、写真を見てくださる方と共有できたら、 とても幸せに思います。 加藤俊樹